【保存版】旅館業の営業許可取得完全ガイド!手続きから注意点まで徹底解説

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目次

はじめに

旅館業を営むためには、旅館業法に基づく営業許可が必要不可欠です。この許可を得るには、施設の構造設備基準を満たすことが求められます。本ブログでは、旅館業の営業許可取得に向けた手続きや注意点について、詳しく解説していきます。

営業許可の種類と基準

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旅館業には、「旅館・ホテル営業」「簡易宿所営業」「下宿営業」の3つの営業形態があり、それぞれに構造設備基準が定められています。

旅館・ホテル営業の基準

旅館・ホテル営業の主な基準は以下の通りです。

  • 客室の床面積が一定以上であること(7㎡以上、ベッドがある場合は9㎡以上)
  • 適切な換気、採光、照明、防湿、排水設備が備わっていること
  • 入浴施設や客室のシャワー設備などが一定の基準を満たしていること

これらの基準を満たせば、ホテルやリゾート施設としての営業が可能になります。高級志向の宿泊施設を目指す場合は、この営業形態が適しています。

簡易宿所営業の基準

簡易宿所営業の主な基準は以下の通りです。

  • 一室の延床面積が33㎡以上であること
  • 階層式寝台の上下段の間隔が1m以上あること
  • 共同便所や共同浴室が一定の基準を満たしていること

簡易宿所営業は、民泊やゲストハウス、低価格のホステルなどに適した営業形態です。最近では規制が緩和され、比較的容易に許可を取得できるようになりました。

下宿営業の基準

下宿営業は、賃貸住宅形式で長期滞在者向けの宿泊サービスを提供する営業形態です。下宿営業の基準は、上記2つの営業形態に比べてやや緩やかですが、一定の衛生管理が求められます。

営業許可申請手続き

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営業許可を取得するためには、所定の申請手続きが必要です。手続きの流れは概ね以下の通りです。

事前相談

まずは施設の所在地を管轄する保健所に事前相談を行います。この相談では、計画している施設の用途や構造設備が基準を満たしているかをチェックしてもらえます。保健所の指導に従い、必要な書類を準備しましょう。

この段階で、建築関係部署や消防署にも別途相談することをおすすめします。関連法令の確認が必要になるためです。

申請書類の提出

事前相談の上で、以下の書類を添えて正式に許可申請を行います。

  • 営業許可申請書
  • 施設の平面図や立面図
  • 建築基準法適合通知書や消防法適合通知書
  • 定款や登記事項証明書(法人の場合)

通常、申請手数料として22,000円~23,000円程度が必要になります。

施設の検査

申請書類の審査の後、保健所による現地検査が行われます。この検査で施設が基準を満たしていることが確認されれば、営業許可が下ります。

許可取得後の義務

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営業許可を取得した後も、様々な義務が課されます。

変更の届出

以下のような変更があった場合は、10日以内に保健所への届出が必要になります。

  • 営業者の変更(承継や法人の合併など)
  • 施設の構造設備の変更
  • 営業の休廃止

届出を怠ると、許可が取り消されるリスクがあります。

衛生管理措置

営業者は、宿泊施設の衛生管理に万全を期す義務があります。具体的には、以下のような措置が求められます。

  • 適切な換気、採光、清潔の保持
  • 宿泊者名簿の作成と3年間の保存
  • 施設の毎月の残留塩素濃度測定とレジオネラ属菌検査(一定施設のみ)

その他の義務

一部の自治体では、特別な義務が課されている場合があります。例えば、東京都内の施設では、毎月の報告書の提出が義務付けられています。

まとめ

旅館業を営業するには、旅館業法に基づく厳格な許可が必要不可欠です。営業形態に応じた構造設備基準を満たし、書類審査と現地検査に合格しなければなりません。さらに、営業許可を取得した後も様々な義務が課されます。法令を熟知し、適切な手続きを行うことが肝心です。本ブログでは、営業許可に関する知識を深めていただけたと思います。

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