【わかりやすく解説】ぎじんこくビザ取得のポイントと注意点

immigration
目次

はじめに

日本で外国人労働者を雇用する際、適切な在留資格の取得は必須の手続きです。そのなかでも「技術・人文知識・国際業務」のビザ、通称「ぎじんこくビザ」は、専門的な知識や技術を持つ外国人材を受け入れるための重要な在留資格です。本ブログでは、ぎじんこくビザの概要から具体的な申請方法、必要書類、審査基準まで、詳しく解説していきます。

ぎじんこくビザとは

business

ぎじんこくビザは、企業などの雇用主との契約に基づき、事務職やエンジニアなどの専門的・技術的な業務に従事する外国人労働者に付与される在留資格です。理学、工学、法律、経済など、自然科学や人文科学の分野における専門知識や技術を持つ人材の受け入れを目的としています。

ぎじんこくビザの対象業務

ぎじんこくビザで従事できる業務は、以下のような専門性の高い職種が対象となります。

  • システムエンジニア
  • 建築エンジニア
  • 航空機整備
  • データベース構築
  • 貿易会計
  • マーケティング支援
  • コンサルティング
  • 通訳翻訳
  • デザイン

一方で、製造現場での単純作業などは原則として認められません。しかし、企業と外国人労働者双方のメリットがある場合は、一時的な現場経験を積むことが例外的に許可されることもあります。

ぎじんこくビザのメリット

ぎじんこくビザを取得すると、外国人労働者は以下のようなメリットが得られます。

  • 専門性の高い職種に就労できる
  • 永住権の取得が可能
  • 高度専門職への移行が可能
  • 様々な優遇措置を受けられる

また、雇用主である企業側にとっても、高度な外国人材の確保と定着化が見込めるため、優秀な人材の確保につながります。

ぎじんこくビザの申請手続き

immigration

ぎじんこくビザの申請手続きは、大きく分けて以下の2つのパターンがあります。

海外からの外国人採用の場合

海外に在住する外国人を新たに採用する場合、受け入れ企業が「在留資格認定証明書」の交付申請をします。この申請が承認されると、外国人本人が申請国の日本大使館または総領事館に赴き、ビザ(査証)の発給申請を行います。

国内に在留する外国人の採用の場合

すでに日本に在留する外国人留学生や外国人労働者を採用する場合は、本人または代理人が「在留資格変更許可申請」を行う必要があります。申請先は、居住地を管轄する地方出入国在留管理局または出張所になります。

申請から在留資格の取得までには、通常1か月から3か月程度の期間を要します。しかし、企業の規模や申請内容によっては、さらに長期間を要する場合もあります。

ぎじんこくビザの申請に必要な書類

visa

ぎじんこくビザの申請には、外国人本人と受け入れ企業双方から様々な書類の提出が求められます。

外国人本人が準備する書類

  • 履歴書
  • 最終学歴を証明する書類(卒業証明書、成績証明書など)
  • 職歴や実務経験を証明する書類
  • 日本語能力を証明する書類(日本語試験の合格証明書など)
  • 資格証の写し
  • 写真
  • パスポートの写し

特に学歴と実務経験は重要な審査ポイントとなるため、専攻分野と就職予定の職務内容との関連性を明確に示す必要があります。

企業側が準備する書類

  • 登記事項証明書
  • 決算書類
  • 給与所得の源泉徴収票
  • 雇用契約書
  • 会社概要書
  • 職務内容説明書

企業の経営状況や外国人雇用の必要性、給与水準なども重要な審査ポイントです。特に設立間もない新設企業や中小企業の場合は、厳しい審査が行われます。

ぎじんこくビザの審査基準

visa

ぎじんこくビザの申請が許可されるかどうかは、主に以下の審査基準で判断されます。

専攻分野と職務内容の関連性

申請者の最終学歴や専攻分野が、就職予定の職務内容と明確に関連していることが最も重要視されます。学歴と職務内容が一致しない場合は、ビザが許可されません。また、単純作業のようなスキルを必要としない仕事の場合も、不許可となる可能性が高くなります。

日本人と同等以上の報酬支払い

企業は、外国人労働者に対して、日本人従業員と同等以上の報酬を支払う必要があります。報酬が不当に低い場合は、ビザが不許可となるリスクがあります。

企業の経営状態

受け入れ企業の経営状態が安定しており、継続的に外国人を雇用できる体制が整っていることが求められます。企業の決算状況や財務内容が確認されるため、新設企業はより厳しい審査を受ける可能性があります。

外国人雇用の必要性

外国人労働者を雇用する合理的な理由があることが必要とされます。単に人件費削減を目的とした雇用では、ビザが許可されないリスクがあります。

申請者の素行

申請者の在留歴や犯罪歴、納税義務の履行状況なども審査されます。前科があったり、不正な在留資格外活動をしていた場合は、ビザが不許可となる可能性があります。

まとめ

ぎじんこくビザは、外国人の高度な専門性を活かした就労を認める重要な在留資格です。申請には学歴・職歴要件や企業の経営状況など、様々な条件をクリアする必要があります。本ブログでは、ぎじんこくビザの概要から申請手続き、必要書類、審査基準まで解説しました。外国人材の確保を検討する企業は、このビザに関する情報を十分に理解し、適切な申請を行うことが重要です。

Share
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次